全校児童2人だけの始業式 山間の大窪小学校  新入生入学はゼロ

全校児童2人だけの始業式 山間の大窪小学校  新入生入学はゼロ


 新年度が始まり、日南市内の小学校では今日始業式です。 このうち山間にある大窪小学校では、今年度から全校児童が6年生の2人だけとなりました。

 特別教室で開かれた始業式では6年生の杉田悠馬さん(11歳)が「今日から6年生がスタートします。二人での学校生活なので、正直なところ不安な気持ちも多々あります。しかし大窪ならではの行事もあるので、楽しい気持ちもあります。また、学校の行事で地域の方と触れ合う時は、自分から話しかけます。そうすることで楽しく交流できるし、コミュニケーション能力も高まると思います。卒業生3人のような6年生になれるよう、思い出しながら過ごしていきたいです」と発表。

 このあと矢野裕二校長が、みんなの頑張りを先生が支えて、地域で見守っていますと児童たちに話しました。

▽児童は「国語とか算数とかを頑張りたいです」「勉強の点数が上がることと、地域の方と触れ合っていきたいです」とコメント。

▽矢野裕二校長「朝から二人がすごく学校を楽しみにしていたんだなと。そして6年生という最上級生、これにすごく自覚を持って登校してきたなと思い感心したところです。6年生としていい大窪小学校になっていくんじゃないかなと思っています」とコメント。

 大窪小学校はこの春で3人が卒業したことで、新入生が入学する予定がないことから、来年2人が卒業すると児童数はゼロになる見込みです。

 創立150年を超える大窪小学校は、最も多い時で1947(昭和22)年には225人の児童が在籍していましたが、少子化や過疎化の影響で、児童数の減少が続いています。

▽矢野校長は「日本全国的に少子化の影響を受けて、特にこういう山の方の学校では子供が少なくなってしまいまして、本校でも新1年生が入ってこないという現状。ぜひこの大窪小学校、様々な活動をしていますので、もし興味があれば参観していただきたい」と話していました。

 こうしたなか日南市教育委員会では、大窪小学校の休校や閉校について地元の自治会などと今後、協議をするそうです。

 それぞれ目標を掲げた児童たちは新しい教科書をもらって新学期をスタートさせました。

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