
医療と介護を一体的に提供する新しい在宅ケアの拠点が日南市に完成し、市内で初めてとなる看護小規模多機能型居宅介護事業所が整備されました。
この施設を運営するのは、一般社団法人レイール(代表理事・野﨑仁美)で、在宅看護の人材育成などに取り組む公益財団法人笹川保健財団の支援を受けて開設されたものです。
完成したのは、日南市東弁分に整備された看護小規模多機能型居宅介護事業所「のざきん棲(ち)」です。 3月20日には竣工式が開かれ、関係者らおよそ30人が参加しました。
看護小規模多機能型居宅介護は、「通い」「宿泊」「訪問介護」「訪問看護」の4つのサービスを組み合わせて提供する地域密着型の介護サービスで、医療的ケアが必要な高齢者や退院後の在宅療養を支える仕組みです。

施設を立ち上げたのは、日南市平野出身の看護師・野﨑仁美さん(58歳)です。野﨑さんはこれまで在宅医療や地域看護に携わる中で、医療と介護を一体的に支える拠点の必要性を感じ、地元での開設を目指して準備を進めてきました。
日南市では人口減少が進む一方、高齢化率はおよそ39%と高く、高齢者のみの世帯や一人暮らしの高齢者が増えています。こうした中、医療や介護が必要になっても住み慣れた地域や自宅で生活を続けられる体制づくりが課題となっています。
「のざきん棲」は木造の温もりある造りで、家庭に近い環境で過ごせるよう工夫されています。日南市の特産材である飫肥(おび)杉をふんだんに使った木造平屋建ての施設(延床面積約300㎡)で、約6畳の9部屋には介護用ベッドが備えられています。
また、敷地内にはカフェスペースも設けられ、地域の人たちが気軽に立ち寄れる交流の場としての活用も目指しているということです。

この日は内覧会も行われ、福祉関係者や地域住民などが施設内を見学しながら、スタッフからサービス内容や運営の仕組みについて説明を受けていました。
施設では看護師と介護職員が常駐し、地元からおよそ20人を雇用しています。また、職員向けの託児所も併設しているということです。
▽長年、緩和ケア病棟に勤めた経験がある野﨑さんは 「この地域の特徴として、先行きが不安の声しか聞こえてきません。住み慣れた地域で、その人らしく暮らし続けられる場所をつくりたい。地域に開かれた施設として、多くの人に利用してもらえれば」と話しています。
この施設は4月1日にオープンし、利用希望者の登録受付がスタートします。施設では今後、地域住民が交流できるイベントなども企画していくということです。

お問い合わせ
看護小規模多機能型居宅介護事業所 のざきん棲
〒889-2521 宮崎県日南市東弁分乙725-3
tel.0987-55-1535




