日南市の飫肥（おび）にある服部植物研究所が世界唯一のコケ専門研究機関として評価され、松下幸之助記念志財団の「松下正治記念賞」を受賞し、日南市へ報告があった。 この松下正治記念賞は、植物の保全や教育・園芸文化の普及継承、情報発信などを通じて社会に貢献した団体に贈られる。
服部植物研究所は私費で１９４６年に設立した民間の研究所。 蘚苔類・地衣類の研究と資料収集、絶滅危惧種調査、標本集の発行、常設展示場の開館など、広くコケ植物の魅力の発見と啓蒙に貢献。 研究所ではおよそ５０万点の標本や１０００を越える学術論文も発表している。 ２０１０年には当時の岩月善之助所長が松下幸之助花の万博記念賞を個人で受賞している。
報告を受けて髙橋透日南市長「これまでの尽力に対し、心から敬意と感謝を申し上げたい。市の財産であり、誇りともいえる服部植物研究所を市内外へ発信する取り組みを考えていかなければ」と述べた。
公益財団法人服部植物研究所の南壽敏郎理事長は「75年の努力と研究に基づいた普及活動、市民や県民のみなさんにコケを知ってもらうという私たちの日頃の活動がこの賞に結びついたと思う」と話した。
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