300年以上続く奉納米「御供上米」の俵づくり

300年以上続く奉納米「御供上米」の俵づくり


 江戸時代からの歴史があるとされる、鵜戸神宮への奉納米「御供上(ごくあ)げ米」を入れる俵編みづくりが1月18日、日南市の南郷公民館でありました。

 86歳の金田強さんから作り方を教わりながら、乾燥させたもち米のワラで「ワラ選り(わらすぐり)」をします。この作業でワラの胴体の見栄えが良くなるんだとか。

 ワラを束ねて次は俵編みです。 麻ひもを「俵編み機」にかけていきます。 高さ95センチ・長さ100センチ程に編んでいきます。ござの状態になってきましたね。
 
 編んでいる間に丸いふた「サン俵」を2つ編んでいきます。 ござ状になったワラを、円筒状に麻ひも同士を固く結んでいきます。

 底面にサン俵を入れて、精米したもち米75キロを入れます。 最後は形を整えながら胴回りを縛っていきハサミで剪定。 約3時間かけて2俵が完成です。

 昔は海だった中央町の一帯は1650年ごろに松田堤が作られて、稲作が可能になりましたが、大潮や台風になると海水が入って米が不作に。同じ悩みを抱えていた風田地区とは庄屋が兄弟同士で、一緒に米を奉納したら塩害が治まったそう。

 南郷地区中央町自治会・甲斐富貴男会長は「これは先祖から受け継いだ伝統行事のひとつ。五穀豊穣とか健康祈願も含めて鵜戸神宮に奉納させていただいて、一年の御礼とこれからの豊作を願って祈願をして奉納するための作業。若い人たちに伝承していかないといけない。知っていただき広くPRし呼びかけをしながら後継者づくりも合わせて行っていきたい」と話していました。

 俵を編める人が少なくなってきている今、年配者から指導を受けながら、毎年俵づくりの技術を守っています。

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