日南市としては最高額となる8億3,000万円の寄付金について、市が11月28日の議会全員協議会で活用方針を示しました。
2021年12月に寄付金を贈った市内でスーパーの経営や焼き肉のタレなどを製造する戸村精肉本店の元社長・戸村サチ子さんは、寄付金のうち8億円は油津地区の歴史・文化の伝承に、3,000万円は市内の小中学校の図書の整備・充実に使ってほしいとしています。
市が想定をしている5つの事業として・・・
①現在市役所の観光・スポーツ課と観光協会が入っている建物(油津別館)や、近隣施設に歴史文化遺産などの資料などを展示。
②国登録文化財である木造方杖形式の道路橋「花峯橋」を修理し、文化財の保存と観光資源などとして活用。
③油津赤レンガ館と同じ敷地内にある市所有物件の「河野宗泰家」を修理し、文化財の保存と観光資源などとして活用。
④油津地区にある歴史・文化的な価値のある施設資源を活用し、域内の魅力を高める。
⑤油津堀川運河周辺の観光面での魅力を高め、飫肥(おび)や鵜戸神宮などとの観光客の周遊を促進。
日南市は「油津文化遺産振興事業」として戸村基金に加え、国や県の補助事業などを活用して、堀川運河周辺の地域づくりの推進を図りたいとしています。
議員からは維持管理にかかるランニングコストの問題や、堀川資料館を観光資源としてもっと活用できないのかなどの意見も。
今回の案をもとに今後は、市民などを交えたワークショップを行いながら2023年12月までに事業内容や予算、基本計画を策定していくとしています。
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