東九州自動車道「清武南~日南北郷」開通 宮崎市と日南市が約44分


 2006年から整備が進められてきた、東九州自動車道の清武南と日南北郷インターチェンジ間が、3月25日午後4時に開通しました。 開通を前に式典が開かれ、関係者や地元住民など、およそ250人が出席し、九州地方整備局・ 藤巻局長や河野宮崎県知事、清山宮崎市長などがあいさつをしました。

 1998の事業化から四半世紀。 完成した区間について、髙橋日南市長は「未来の子ども達が進学や就職で転出・市外に出たあと、故郷に帰ってくることができる希望の道となる東九州自動車道の開通だと信じています」とあいさつ。

 式典のあとテープカットやくす玉が割られ、通り初めのパレードが行われました。 日南市と宮崎市が初めて結ばれる高速道路の開通に市民は・・・
▽北郷地区自治会の渡邉倫章会長「開通したことで人口増に繋がれば、宮崎市などへの通勤距離になると思うので期待をしている」 ▽めいつの魚ブランド化推進協議会・元浦亮会長「宮崎市内からのお客さんも多くなると期待。港の駅や飲食店など中心に大いに期待しています」とコメント。

 そして午後4時の開通に合わせて、待ちわびていた車が次々と清武・宮崎方面へと向かって行きました。 開通したのは17.8キロメートル。 規制速度80キロの片側1車線で、追い越し車線は無く、通行料は無料です。

 清武JCT〜日南北郷IC間(19km)の総事業費は約1,622億円。 区間中に12本あるトンネルの全長は10.7キロメートル。 このうち1880メートルある芳ノ元トンネルは難工事で、地滑り対策など工期はおよそ5年長くかかりました。 

 国土交通省宮崎河川国道事務所によると、宮崎市と日南市が東九州自動車道でつながったことで、ふたつの市役所を結ぶ時間は、国道220号を使ったときよりも24分短縮され約44分となります。 日南海岸沿いの国道220号は大雨の際には頻繁に通行止めとなり、2021年9月には大規模な土砂崩れが発生。過去15年間で83回も全面通行止めとなりました。 高速道路の開通で山沿いを抜けるルートには災害時の迂回路、救急搬送時間の短縮、観光や物流にも期待されます。


 今回の開通により、日南市から北九州市までが南北に一本の高速道路で結ばれ、東九州自動車道は全長約436キロメートルのうち、約9割が供用されることとなります。

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