飫肥 豫章館で消火訓練 文化財防火デー


 今年で70回目となる「文化財防火デー 消火訓練」が日南市飫肥(おび)にある豫章館の御数寄屋(おすきや)で行われました。  藩主伊東家の屋敷であった豫章館は市の指定文化財で、御数寄屋は1901年に建てられ、茶室として使われていました。

 訓練は御数寄屋で何らかの原因で火災が発生したことを想定して、市の職員が消防へ通報。 観光客に扮した職員の人を避難させ、火元をみたてた発煙筒に向かって初期消火をしました。

 火災が拡大したため、2台の消防車が到着して、駆けつけた消防隊員がおよそ5分間放水して消火させました。  この消火訓練は市の職員や消防署などが連携を密にするために毎年行われており、約30人が参加。

▽施設を管理する、日南市教育委員会生涯学習課 文化財係長 平原英樹さんは「初期消火、観光客の避難誘導、消防への通報など、訓練を通して必要な一連の動きを確認できたのは良かったと思います」と話していました。

▽日南市消防本部の斎藤宏消防長は「特に飫肥地区には多くの文化財が残っている。貴重な文化財を私たち関係機関と地域住民が一体となって火災から守っていかないといけない」と講評しました。

 参加者たちは貴重な文化財を守るために、防火・防災意識を再認識していました。 日南市消防本部によると、昨年は16件の火災があり、今年に入ってすでに4件の火災が発生しています。

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